最終日、空港送迎とセットに最後の隙間時間までスキマ観光♪

パリ滞在最終日、午後または夜便の飛行機でご帰国される方、最後の最後まで時間を有効に使えるスキマ観光はいかがですか？専用車でル・ランシーを訪れ、ステンドグラスが美しい『ノートルダム教会』を見学し、見学後はシャルル・ド・ゴール空港までお送りします。

ル・ランシーのノートルダム教会を見学
パリから北東約20kmにある閑静な住宅街、ル・ランシー(Le Raincy)。この街の住宅街の中にあって一際そびえて建っているのが、近代建築の最高峰ともいえる芸術品『ノートルダム教会』です。
1922-23年に建てられたこの教会は、それまでの石造り技術から一転、鉄筋コンクリートによる建築で美を追求した、近代建築の幕開けとなる記念すべき建造物として知られています。
このツアーは、専用車でパリとシャルル・ド・ゴール空港の移動の間に、ル・ランシーを訪れます。パリに到着した日、あるいはパリを発つ日に時間を節約して美しいステンドグラスをご覧いただけます。

建築家オーギュスト・ペレの最高傑作
建築に携わったのは、20世紀フランスで活躍した建築家オーギュスト・ペレ(Auguste Perret)。オーギュスト・ペレは、鉄筋コンクリートによる建築を世に広めた近代建築史上重要な人物で、ノルマンディー上陸作戦で破壊されたル・アーヴルの都市再建の重要な役割を担った建築家です。彼はル・アーヴルの都市計画において、鉄筋コンクリート構造の新しい技術を用いて芸術的な表現を追求し、ル・アーヴルの街は『オーギュスト・ペレによって再建された都市ル・アーヴル』として、ユネスコの世界遺産にも登録されています。また、あの近代建築の巨匠ル・コルビュジェに多大な影響を与えたといわれているのが、このオーギュスト・ペレです。それもそのはず、ル・コルビュジエはペレの建築事務所に入って経験を積み、師として仰いだのでした。

美しいステンドグラスの光彩
そのオーギュスト・ペレの代表作ともいえるのが、このル・ランシーにあるノートルダム教会です。 外観は灰色のコンクリート造り。ちょっと堅い、シンプルな構造に見受けられますが、一歩中に入るとその印象は一瞬で吹き飛ばされます。天井以外の三方の壁はステンドグラスで埋め尽くされ、そのステンドグラスを通して差し込む緩やかな外光が内部をやさしく照らしています。光の壁面は、入口付近は黄色で、内陣に近づくにつれて徐々にピンク、赤、紫と変化していき、そして内陣の美しい青色へと続きます。太陽の光が様々な色に変化し、教会内部はどこの場所も多彩な光で満ち溢れています。そのステンドグラスの光の美しさから、このノートルダム教会は、「コンクリートのサント・シャペル」とも呼ばれています。

幾何学模様のステンドグラス
通常のステンドグラスはガラスとガラスの間に残る黒い輪郭によって支えられていますが、この教会では、幾何学模様のステンドグラス、格子の仕切りもコンクリートで造られています。オーギュスト・ペレは、当時土木技術者の素材と考えられていたコンクリートを、芸術の粋まで高めた初の芸術家であり、彼の最高傑作であるこのノートルダム教会はコンクリート打ち放しの教会としては世界最古の建築物です。

あたたかい宝石箱のような空間
ル・ランシーは第一次大戦後労働者人口が急激に増え、彼らの癒しの場として、街がペレに教会建築を依頼しました。通常教会建築には莫大な費用と時間がかかりますが、ペレは通常よりもずっと低予算でかつ13か月という信じられないようなスピードで完成させました。それもやはり、シンプルな構造と打ちっぱなしのコンクリート建築のおかげによるもの。地震がないフランスだからこそ、細い円柱で天井を支えることができるのです。鉄筋コンクリートの質素な天井に、光り輝く網目状のステンドグラス。色とりどりに光が踊る、この広い空間の明るさは、宝石箱のような美しさです。

空港とホテル間の移動時に観光できる
シャルル・ド・ゴール空港とパリの間を移動する間にル・ランシーを訪れるので、たとえば、パリの最終日に空港へ向かう途中で、ノートルダム教会の美しいステンドグラスをパリの最後の思い出にすることもできます。

　※画像はイメージです。